採血検査や検尿検査についてご案内します。
臨床検体検査(外部委託検査)
院内で測定できない項目は、臨床検査会社へ外注します。
病院で測定する項目も、ほとんど全て依頼・測定可能です。
診療所の検査は1週間はかかると思われている方も多いですが、
基本的な項目は翌日~翌々日に当院の電子カルテにデータが連携されます。
(特殊な検査は5~7日かかります)
- 血液検査
- 尿検査
- 細胞診検査(尿細胞診など)
- 細菌培養検(喀痰や尿の培養検査など)
院内検体検査
院長の専門領域である循環器・腎臓領域では、心臓病・腎臓病、それに関連した脳卒中・大血管疾患・末梢動脈疾患、また糖尿病や高血圧の緊急症など、速やかな救急搬送や救急病院へご紹介が必要なご病状が多々あります。
そのような場合には、病院の検査室のように一通りの緊急検査を行える体制を整えており、レントゲン・CT・超音波検査なども合わせ、正確な診断のもと適切な連携医療機関にご紹介し、迅速な診断・的確な治療を受けていただけるように努力していきます。
一方、院内での検査を開始する以前に直ちに救急病院へ救急搬送すべきご病状の場合は必要最低限の検査で判断し、より迅速な転院搬送をめざします。
検尿検査
- 膀胱炎や尿管結石の診断
- 腎炎・ネフローゼ症候群の診断、経過観察
- 糖尿病性腎症の初期診断、経過観察
- 慢性腎臓病の経過観察
一般的な尿定性検査のみでなく、
尿蛋白の量、微量アルブミン尿を評価する半定量検査も実施可能です。
糖尿病性腎症、高血圧性腎疾患(腎硬化症)、腎炎・ネフローゼ症候群においては尿蛋白量が腎予後(透析に至るかどうか)に関係し、尿蛋白を減らす治療が重要です。
食事療法、降圧治療などの効果を定期的な検尿検査で診ていきます。
末梢血・CRP検査
感染症などで認める炎症の程度や、貧血の状態を調べます
採血後、数分で結果が判明します。
生化学検査
院内で測定可能な項目
- 肝胆道系酵素(肝機能等)
AST,ALT,ALP,γGTP,LDH,T-BIL - 膵酵素:AMY
- 腎機能:BUN,CRE,UA
- 電解質:Na,K,Cl
救急外来などで測定する、救急疾患の初期診断に必要な項目を一通り測定できます。
20~30分ほどで結果が判明します。
血糖値・HbA1c
糖尿病の診断、治療効果判定などに用います。
HbA1cも15分程度で結果が判明します。
(指先での採血でも測定可能です)
糖尿病の方では血糖値が大きく上下するため、一定期間の血糖値の平均を表す指標を用いて治療効果を判断します。その代表的な指標がHbA1cです。
心臓病のマーカー
院内で測定可能な項目
- BNP:心不全のマーカー
- h-FABP:心筋梗塞などの診断補助
BNPは自覚症状や診察所見、レントゲンやエコーと併せて、心不全の経過観察に用います。定期通院で症状が安定している場合は外注検査でも十分ですが、急性心不全の初診時や、慢性心不全の急性増悪時には院内で測定します。
血液ガス検査
体内の酸素濃度や、血液の酸・アルカリのバランスなどを測定します。
- 糖尿病性ケトアシドーシス
- 乳酸アシドーシス
- 腎不全による代謝性アシドーシス
などの酸塩基平衡異常
- CO2ナルコーシスなどの換気障害
- 肺炎等による低酸素血症
などの呼吸・換気障害
の状態を判断します。
クリニックの診療では使用頻度は高くはないですが、重篤な病状の患者さんが受診された際に迅速な鑑別診断を行うため準備しています。
血液ガス検査のみで、貧血の有無や、腎機能(クレアチニン値)、電解質、乳酸値なども同時に評価できます。
院内検体検査

