高齢者肺炎球菌ワクチン

  • 高齢者(65歳以上)の肺炎球菌による肺炎の発症・重症化を予防するための重要なワクチンです。
  • 対象年齢で初回接種の方は、費用助成の対象です。
  • 高齢者、合併症があり肺炎による重症化リスクが高い方は、初回接種の5年目以降に再接種も検討ください。
    (2回目以降の接種は費用助成の対象外のため、接種費用が異なります)

  • 助成対象者:4,300円
    *自己負担免除の方:無料
  • 助成対象外の方:8,800円

高齢者肺炎球菌ワクチンとは

肺炎は日本の死亡原因の第3位で、肺炎によって亡くなる方の95%が65歳以上の高齢者であり、日常的に生じる成人の肺炎のうち1/4~1/3は肺炎球菌が原因と考えられています。肺炎球菌は肺炎だけでなく、慢性気道感染症、中耳炎、副鼻腔炎、敗血症、髄膜炎などの肺炎球菌感染症の原因になります。高齢者用肺炎球菌ワクチン(23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン)は、肺炎球菌莢膜型の約80%に対応することができ、ワクチンの接種により肺炎の予防や肺炎にかかっても軽い症状ですむ効果が期待できます。接種を希望される方は、ワクチンの効果や副反応等について十分に理解したうえで医師と相談し、接種してください。

大阪市ホームページ(2022.10.25更新版) https://www.city.osaka.lg.jp/kenko/page/0000371486.html

統計上の数値は年々変わりますが、特に合併症を持たれた高齢者にとって肺炎は重要な死因の一つです。肺炎球菌ワクチンは、市中肺炎において重要な肺炎球菌による肺炎の発症リスク・重症化リスクを低減させる効果のある重要なワクチンです。そのため、65歳以上の高齢者では行政による助成対象となる定期接種となっています。

肺炎球菌ワクチンは接種後、数年間にわたって効果が持続するとされていますが、高齢の方、合併症のある方ではいずれ効果が減弱するため、再接種も検討されます。一方、5年未満での再接種は、接種時の副反応のリスクが高いため、再接種には5年以上の間隔をあける必要があります。

現在、日本では初回接種のみ助成対象となっており、2回目以降の接種は公費助成の無い全額自己負担で受ける制度となっていますが、ご高齢の方、脳卒中後遺症や心疾患・腎疾患・糖尿病、その他の合併症をお持ちの方は2回目以降の接種をご検討ください。

接種対象者

助成対象の方
  • 今回が初回接種で、
  • 2020年度、2021年度、2022年度(今年度)に
  • 65・70・75・80・85・90・95・100歳になられる方(なった方)

    *コロナ禍で2020年度、2021年度に接種できなかった方は特例の助成対象となっています。
  • 接種日に60~64歳の方で、心臓・腎臓・呼吸器の機能、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に障がいを有する方(身体障がい者手帳1級相当)

以下の方は対象外です

  • 公費助成で接種したことのある方
    (大阪市、大阪市外に関わらず)
  • 自費で接種したことのある方

助成対象外で接種希望の方

  • 今回が初回接種だが、上記年齢に該当しない方
  • 今回が2回目以降の接種の方

接種費用

助成対象の方

・接種費用:4,300円

次に該当する方は、窓口自己負担が免除です。
必ず、下記確認書類をお持ちください。

  • 生活保護受給者
    確認書類:保護決定通知書・生活保護適用証明証など
  • 市民税非課税世帯の方(世帯員全員が非課税の方)
    確認書類:介護保険料決定通知書(保険料段階が第1から第4段階の方に限る)・介護保険負担限度額認定証・後期高齢者医療限度額適用・標準負担額減額認定証など
  • 東日本大震災被災者の方
    確認書類:予防接種実施願(保健福祉センターで申請

助成対象外で接種希望の方

・接種費用:8,800円

*2回目以降の接種をご希望の方は、前回接種から5年以上経過している必要があります。
*詳細は医師にご相談ください。

当日の持ち物

健康保険証など
(住所・年齢を確認できるもの)

*予診票・申込書は当院に準備しています。

他のワクチンとの接種間隔

高齢者肺炎球菌ワクチンは、不活化ワクチンです。

インフルエンザワクチン(不活化ワクチン)

  • 現在の規定では、インフルエンザワクチン・高齢者肺炎球菌ワクチンは、接種間隔をあける必要はありませんが、
  • 当院としましては、万一なんらかの副作用が生じた場合にいずれのワクチンが原因か判断できるよう、1週間程度は接種間隔をあけられることをお勧めします

新型コロナウイルスワクチン

  • 新型コロナウイルスワクチン・高齢者肺炎球菌ワクチンは、2週間の接種間隔を空ける必要があります。
  • インフルエンザワクチンは新型コロナウイルスワクチンとの同時接種が認められていますが、高齢者肺炎球菌ワクチンと新型コロナウイルスワクチンの同時接種は認められていません